
< 撮影機材 Hasselblad X2D 100C Hasselblad XCD 55mm f2.5 >
観音沼は標高が高くて紅葉が終わっていたし、雪割橋の辺りは風の通り道らしくて前日の嵐で紅葉の葉がほとんど散ってしまったのだが、熊のすべり台の周辺の森の中は場所によっては綺麗な紅葉の葉が残っていた。
この山紅葉は、種類のせいで色付くのが遅いのか、それとも生えている場所せいか、私が出かけた時に程よい見頃を迎えていた。
山の秋に出会えて、すごく嬉しかった。
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福島に撮影に出かける時に、ラジオの音だけでは心許ない気がして、熊よけにパーティー用の音だけクラッカーを60個持参した。
軽いから携帯に苦はないのだが、数があると結構嵩張ったのと、もう一つは部屋の中では十分に大きな音に感じたのに、森の中では意外と小さい音でがっかりした。
ただ2、3発パンパンと破裂させると、うっすらと火薬の香りが漂ったのが少し心強くて、それを頼りに、立ち止まってはクラッカーを取り出していた。
火薬の匂いを動物は忌避するので、似たようなものでタバコを吸っていると熊が寄ってこないという話もあるくらいだから、クラッカーでパンパンと音を出した後に漂う火薬の香りは、強力なお守りみたいなものだった。
爆竹が一番効果あるのはわかっているけれど、秋の乾いた森の中で火を使うのは気が引けて、それで、帰宅してからクラッカー以外の対策を練り直したのだが、まず第一に思いついたのは、運動会用のスターターピストル。
これは、スタートとフライング用の2連発なのだが、実はピストル本体が結構ホンモノっぽく重い。
それで、ネット検索しているうちに、カネカの玩具ピストルというのを見つけた。
プラスチック製なのですごく軽い上に、8連発オートマチックリボルバーだ。(笑)
1発ごとにチャンバーが回転して、次々に8回撃てるようになっている。
もちろん玩具なので、弾は出なくて、撃鉄で火薬の粒を潰すだけなので、音だけのピストルだ。
だから熊に出会ってからの実用性は全くないけれど、熊に出会わないように私の存在を知らせるには鈴や笛よりは有効そうで、火薬の匂いも十分にするし、何よりクラッカーよりずっとコンパクトにポケットの中に入れていられる。
次に森に出かけるのはいつになるかわからないけれど、ポケットに8連発オートマチックを忍ばせて歩くのは、ちょっとドキドキ楽しみ。
たぶん、玩具だからクラッカーと同じに森の中では小さい音に感じるかもしれないけど・・・・