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ブラックペイントの傷・・その時に







いきなりですが、


ホント・・・大ショックな出来事でした。


私の不注意からの出来事で、本当は恥ずかしいから伏せておきたかったのですが、

私と同じように困った事態に陥った方がいらした時に、Webに載せておけば少しでも参考にしていただけるかもと思って書きます。


多分、これを読まれた後は、ペイントカメラの思わぬ傷に関して、怖いものなしになりますよ。




そもそもカメラのブラックペイントは、使い込むほどに表面がこすれて少しだけ真鍮の地金が出てきたりするのも楽しみの一つで、

ことライカのM型機に関しては、経年変化はむしろ歓迎されるものです。



それもあったし、


以前、田中長徳さんの著書を読ませていただいた時に、

「ドイツの小さな田舎町で、大学生らしい若者が古いライカをポンと無造作に自転車の籠に放り込んでいて、つくづく恰好が良いと思った。あぁ、ライカは真綿にくるむように大事にするものではなくて、こういう使い方をするものだ。」という記述があって、

それはそれは共感してしまいました。


高価なカメラだから大事に扱わなくっちゃと思い過ぎずに、無造作に傍らに伴うような使い方は滅茶苦茶素敵だなと思ったからです。


それともう一つ、


故スティーブ・ジョブスが、iPhoneにカバーをつけられるのを、殊の外嫌ったという逸話・・・

ジョブスにとってiPhoneは、サイズも重さも手触りも、考え抜かれた完璧なプロダクトで、そのままのデザインでユーザーに使って欲しかったというのです。


ふと考えて、カメラも一つのプロダクトデザインとして、製作者はミリ単位で考え抜いて作っているはずで、やっぱりそれに敬意を表して、素のままで使ってあげるという気持ちも大切かなという思いがありました。



それで、私は「カメラにはカバーを付けない」を基本に、ずっと本体を素のままで使い込もうと決心したわけです。


特に、m10-R BPになってからは、ペイントの剥がれもちょっと楽しみの一つなんて思っていたし・・・・





でも、でも・・・・


今回、許せる傷と許せない傷の、厳格な境界線に気付いたのでした!!




そもそもは、私が悪いのですから文句も言えません。


久しぶりにお出かけするのでカメラを2台持ち、正確にはCLとM10-Rを同じバックに無造作に入れて、

そのまま、車を出発させてしまったんですね。

多分、バックの中で、二つのカメラがゴトゴトぶつかり合ったんだと思います。

それで、 今回つくづく感じたのは、クロムメッキとペイントの強度の差・・・・

クロームのM10-Pの時は、ちょっとやそっとでは傷はつかなかったから。


しかも今回は、CLにオールドのアンジェニューが付けてあって、アンジェニューのリングのぎざぎざがとてもするどく硬かったのも敗因の一つでした。


バックからカメラを取り出したら。トップカバーのライカの刻印からホットシューにかけての一番目立つところに着いた盛大な傷。

しかも、長さ2cmほどの深いひっかき傷が十文字型に2本。


これは、許せないでしょ?

というか、ショックで・・ショックで・・・



ライカを使いながら密かに期待している「ペイントの経年変化」というのは、普段手でよく触るところが長い間に少しづつこすれてできてくるもので、トップカバーの真ん中についたギザギザ傷なんて、雑に扱った証拠以外の何物でもありません。

私が戦場カメラマンで、すんでのところで逸れた流れ弾の痕というなら、それも記念の傷だけど・・・

不注意でつけたカメラのてっぺんのなんじゃこらのひっかき傷なんて、見る度に落ち込むばかりで、記念にも思い出にもなりようがありません。



で、ペイントだから拭いたらこの傷消えるかな・・・な~んて、セーム皮でちょこっとこすってみたのですが、そうしたら、ひっかき傷の周りに今度は「拭きキズ」ができちゃった。


「大切なお洋服にシミがついて、大急ぎで染み抜きしようとしたら、周りに輪染みが広がってもっとひどくなった」みたいな・・・・



これはいよいよ深刻な事態です。



それで、ペイントにセームは禁忌なんだと気付き、

今度は眼鏡用のマイクロファイバークロスでこすってみたのですが、

セームでついたヘアラインみたいな拭きキズは、マイクロファイバークロスで100回くらいこすると少しだけ薄くなる程度で、事態は少しも好転しません。


その上ヘアライン傷は薄くなった気がするけど、こすった辺りの艶が更に広範囲に失われて、なんとなくば拭けくほど曇ってくるような・・・・


でも、傷が気になって気になって、暇さえあれば磨いてみる。


それなのに・・・やればやるほど闇が深まるというか、深みに嵌る・・・事態は恐ろしい勢いで深刻化していくばかりです。




いや・・・これではいけない・・・・ちょっと頭を冷やさねば・・・・・・・・一休みです。




ネットに対処法が出ていないかなと思ってググってみたけれど、「ブラックペイントの傷」で出てくるのは、車の塗装の記事ばかり・・・役に立ちません。




でも、ちょっと閃いたことがあったのです。



それは、グランドピアノについた傷の修理の話。

グランドピアノの柔らかそうな塗装と、ライカの塗装が、なんだか似ているような気がして・・・・・



もうその時の気持ちは、イチかバチかのやけくそでしたから、

グランドピアノの傷隠しのコンパウンドを、早々に取り寄せてみました。

売っていたのがヨドバシカメラというのも、ちょっと希望的観測・・・・


          ↓ これです






怖ろしいから、始めにちょっとだけ、底蓋の部分で試してみました。

とりあえず大丈夫そう・・・・・・これのせいで新たなダメージが増えることはなさそうです。


で、クリーニングクロスの一番柔らかそうな生地を選んで、コンパウンドをほんのほんのほんの僅かの量をつけて、

傷の部分をおそるそる撫でてみました。


びっくりでした。

これまでの悩みも努力もなんだったんだろう・・・・・というくらい。

ヘアラインの拭きキズが、あっという間に跡形もなく消えてしまったのです。

で、本家本元の深いギザギザ傷の方も、もう少しだけ丁寧に磨いたら・・消えました。


買ったばかりの時のような艶々のペイントの復活です。


なんだか、目の前で奇跡が起こったような・・・魔法にかかったような・・・私の悩みは夢の中のできごとだったのかな?




ピアノの塗装とライカの塗装は、その硬度が限りなく近いらしい。


でも、ライカの塗装の方がピアノの塗装よりさらに繊細みたいな気がします。

だからコンパウンドの量はできる限り少量。そして、力を入れてこすってはいけません。あくまでも撫でるように。




最初の写真は、復活した後の私のカメラのトップカバーを写したものです。

傷ついている写真は、あまりにショックで撮っていないので、悪しからずですが・・・・


実際のところ、右下のLEICAの刻印の辺りからホットシューにかけて長さ2cmほどのが1本、カメラのセンターの辺りに前から後ろへ真一文字に長さ1.5cmほどのが1本、深さ0.3mmほどのぎざぎざの傷が、それはそれは悲惨な状態でついていました。


ホットシューの辺りに少しだけ跡が残っていますが、これは今回の教訓の証にしようかなと思っています。

これも私とカメラの歴史だし・・・

あんまりこすり過ぎるとペイントが剥げちゃいそうだしね。






もうこれで、ちょっとやそっとの傷には怖いものなしになりましたが、

ただ、使いすぎるとどんどんペイントが薄くなると思うので、多用は禁物だと思います。


チューブは大きいですけど、もったいないから全部使おうなんて思わないこと。(笑)





もしも、私のように不用意に大きな傷をつけて、頭を抱えてしまった方は、

ヨドバシカメラのオンラインストアで、「YAMAHA ピアノコンパウンド」を注文してみてくださいね。











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